「貯金がたまってきたけど、住宅ローンの繰り上げ返済をすべきか?」
迷いますよね。
先の見えない時代だから、貯金はある程度残しておきたい。
けど、早めに住宅ローンを軽くしてしまいたい・・・
そんなジレンマを抱えている人も多いようです。
私自身もマイホームを建てたばかりですが、「貯金をするくらいなら繰り上げ返済をした方がいいのか?」と考えたことがあります。
この記事では、実際にファイナンシャルプランナーの方に【繰り上げ返済をすべきか?】と聞いたときの話を書いていきます。
「住宅ローンは早く返した方がいい!」
と思っていた私にとっては、目からウロコの話でした。。。
もくじ
住宅ローンの繰り上げ返済と貯金、どっちを優先した方がいいの?
いきなり結論から言います。
ファイナンシャルプランナーの先生によると・・・
「繰り上げ返済はしないで貯金した方がいい」そうです。
とはいえ、世間一般の常識としては、「借金は早く返すべき」ですよね?
どういうことなのでしょうか?
「住宅ローンは早めに完済」は間違った思い込み
FPさんによると、そもそも「住宅ローンは早めに完済すべき」という常識自体が、間違っているんだとか。
というのも。
住宅ローンの繰り上げ返済が常識と考えられるようになったは、40~30年前に家を建てた人たちの流行だったから。
当時は、住宅ローンの金利が8%とか、今と比べて恐ろしく高い時代だったんですね。
そのため、2000万の家を建てたとしたら、35年ローンで返済する総額は5000万以上にも膨れ上がる状態。。。
だからこそ、「貯金をするくらいなら繰り上げ返済しよう!」というのが風潮になりました。
けれども、今は低金利の時代です。
金利1%とかがザラですから、同じ2000万の家を建てたとしても、35年ローンで払う総額は2300万円ほど。
一昔前と比べて、「長い期間借りていることに対するペナルティがない」んですね。
なので、「住宅ローンは早めに完済した方がいい」という常識は、今の時代には当てはまらないそうです。
とはいえ!
住宅ローンの重圧からは早めに逃れたいのが人間というものですし、繰り上げ返済できるならした方がいいと思っちゃいますよね?
けれどもFPさんは、『繰り上げ返済は絶対にしない方がいい』と言います。
なぜなのでしょうか?
そこには、思わぬ落とし穴が隠れていました。
繰り上げ返済の注意点!意外な落とし穴が・・・
繰り上げ返済をするということは、「手持ちの現金が少なくなる」ということになります。
もしもの時の貯金を返済に回す感じですよね。
すると、住宅ローンの繰り上げ返済にお金を回した分、「もしものとき」に対応できなくなってしまいます。
たとえば、車が壊れてしまったとき。
貯金を繰り上げ返済に回してしまっていた場合、新しい車を買うのにローンを組まなければなりません。
車のローンというと、金利は2%~5%。
住宅ローンの金利と比べると、利息を持っていかれるわけです。
車以外にも、子供が私立の学校に行ったり、「留学したい!」と言い出すかもしれません。
そうなったときに教育ローンを借りることになったら、こちらも住宅ローンと比べて金利が高くて損ですよね?
こんな風に、繰り上げ返済を頑張ってしまったら、もしものときに高金利で不利な条件でお金を借りるハメになります。
また、繰り上げ返済をしてしまうと、住宅ローンに付随している保険(死んだら返済義務がないとか)の恩恵を受けられない可能性が高くなります。
我が家は「ガンになったら返済しなくてOK」という保険が住宅ローンについているんですが、早く完済してしまうほど保証期間が短くなって損です。
ガンになる確率が高いのは老後ですからね^^;
こんな感じで、住宅ローンの返済を急いでしまうと、保証を受けるチャンスを逃すことになるのでモッタイナイのです。
- 「もしも」のときに高い金利でお金を借りる羽目になる
- 保証を受けられる期間が短くなる
この2つの損する理由があるため、FPさんは「住宅ローンの繰り上げ返済は薦めない」と言っていました。
結論!繰り上げ返済するくらいなら「もしも」のために貯金しよう
住宅ローンの繰り上げ返済は、しない方がいいです。
貯金はそのまま、「もしも」のときのためにとっておきましょう。
とくに子育て世代の場合は、子供関係でイレギュラーなことはたくさん起こりますから(笑)、現金を手元にとっておくと、安心だと思います。
我が家も、住宅ローンの繰り上げ返済は一切しない予定です。
するとしたら、老後。
子供たちが巣立って、自分たちが暮らしていくのに十分な余裕があれば・・・という感じでしょうか。
「住宅ローンは早めに完済すべき!」というのがまだ一般論ではありますが、冷静に状況を見て、自分たちにとって得な方を選択するといいんじゃないかと思います^^
常識がすべて正しい。
そうとは限りませんからね!